空に近づけようと、ブランコを一生懸命漕ぐ。
空に触れようと、必死に足を伸ばしたら、
片方の靴が抜けて、弧を描いて飛ぶ。
金色に輝く夕焼けの下で子供たちの
笑い声がこだまする。
お手々をつないでかえろう。
お手々つないで、みなかえろ。
カラスと一緒にかえりましょ。
薄暮の中で金に光るお月様が電線の上で
綱渡りする。
まるでサーカスみたいだね!
と笑い合う。
分かれ道の真ん中で
「また明日ね!」
お互いに手を振って別れた子供達は
みんな、大人になった。
金色に染まった夕焼けを見ると、
あの日を思い出す。