北国の青女(後編)

函館に来たのは、函館山から眺める函館市街を撮ることです。

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金森赤レンガ(十字街駅)から坂道を数十分ほど
歩くと、ロープウェイ乗り場があり、
そこから山頂まで登りました。

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まだ日没前ということもあり、日中の見晴らしは
非常によく、これなら夜はいけるかも知れないと
胸を高鳴らせた。

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しかし、日没後の時間帯になると、急に天気が
崩れてしまい、ひどい猛吹雪になってしまった。

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それでも観光客でごった返ししていたのは驚いた。

展望台のテラスはとても混雑しており、なかなか前へ
進むことができず、しかも景色はホワイトアウトで、
何にも見えない。

寒さと真っ白い景色に他の観光客も諦めて、去ってゆく。

私も諦めて帰ろうと思った時、ほんの僅かだったが、
吹雪が嘘のように収まり、さっきまで見えなかった
視界がパァっと開いた。

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降っている雪が街の光を柔らかく拡散しているからなのか、
それは日没前に見た景色とはまた違った幻想的な光景が
広がっていた。

私は寒さをも忘れ、目の前に浮かびあかる光景を見とれた。

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しかし、それもつかの間。
また吹いてきた吹雪によって、あっという間に
真っ白になった。

まるで雪がみせた蜃気楼か夢のようだった。

一瞬現れた幻想な光景は函館に住まう青女(※)からの
ちょっとした贈り物…なのかもしれないと思った。

※青女:雪や霜を降らせる女神、または雪の精(雪女とはまた違うらしい)

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ということで、函館の旅のお話はここまでです。
短期間での撮影とでしたが、雪の降る地方へ写真を撮りに旅するのは
初めてであり、貴重な体験でした。

最後に大森浜の啄木小公園へ寄り、石川啄木の像に挨拶して
空港へ向かった。

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潮かおる北の浜辺の砂山のかの浜薔薇(はまなす)よ
今年も咲ける

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北国の青女(後編)」への3件のフィードバック

  1. こんばんは。
    函館は私の大好きな街で、過去何度も行っています。
    函館山からの夜景、幻想的ですね。確かにガスがかかって視界ゼロになることもありましたが、これはこれで綺麗ですね。

  2. こんばんは!
    はい、函館はホントに素敵なところですよね!
    私はあえて、それを狙おうと冬にそこへ行ってきました。

    予想通りの天候と目的の写真が撮れて満足ですが、今度は晴れた夜景を撮ってみたいです!

  3. ピンバック: 札幌旅行3 | AOZORA日記·

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